起業家【石田健】が語る!メディアと報道の課題

石田 健出典元:テレビ朝日

はじめに

石田 健(いしだ けん、1989年10月14日】氏は、
日本の起業家であり、エンジェル投資家、評論家、
コメンテーターとしても活躍しています。
また、インターネットニュースメディア『The
HEADLINE』の編集長を務め、早稲田大学2023
年度の招聘講師としても教壇に立つなど、幅広い
分野で活動を展開中です。
そんな石田氏が、自身のYouTubeチャンネルで日本
のメディアやテレビ局の報道姿勢について率直に、
語りました。
本記事では、その内容を整理し、メディアが抱える
課題について考察します。

ジャニーズ問題報道の背景

石田氏は、過去にBBCがジャニーズの性加害問題を
報じた際、まだ日本国内のメディアがそれを扱って
いない段階で、あるテレビ局の関係者に対して、
「この話題を取り上げるべきだ」と提案したことが
あったと語ります。しかし、関係者からは「これを
取り上げたら自分の首が飛ぶ」といった、消極的な
反応が返ってきたとのこと。
このエピソードから石田氏は日本のテレビ局におけ
る報道の遅れや忖度の存在を痛感したと言います。

特に、キー局と呼ばれるテレビ局(フジテレビ、
TBS、日本テレビなど) 
は、ジャニーズ事務所の
問題に対して積極的な報道を避ける傾向が見られま
した。この背景には広告主や視聴率への配慮、さら
には芸能事務所との関係性を重視する体質があると
指摘します。

メディアが直面する課題

石田氏はメディアの課題を次の2つに集約しました。

横並び意識と忖度
“横並び”とは、他のメディアが報じないテーマに
自らも踏み込まないという姿勢を指します。
例えば、石田氏は、新聞業界が軽減税率の恩恵を
受けている点に触れその不公平さを指摘しますが
この問題もまたメディア業界内で積極的に、議論
されることはありません。
石田氏によれば、同業他社を批判しない“空気”が
存在するためメディア内部の不正や問題に対する
追及が不十分だといいます。
特に過去のジャニーズ事務所関連の報道が横並び
で控えめだったことが、メディア業界全体の忖度
体質を象徴していると語ります。

サラリーマン化する報道姿勢
報道に携わる人々の“サラリーマン化”にも問題が
あると述べます。
サラリーマン化とは責任回避やリス
クを取らない
姿勢が優先され、積極的に問題に切り込む記者や
プロデューサーが減少している現状を指します。
また、広告主の影響力が強くなりすぎた結果、ス
ポンサー企業に不利益を与える可能性のある報道
を避ける傾向があることも指摘。
例えば、大手自動車メーカーの不祥事やリコール
問題が適切に報じられない背景には、メディアに
おける広告主の存在が大きく関係していると述べ
ます。

テレビと新興メディアの役割

石田氏は、自身がテレビだけでなく新興メディアにも
携わっている立場から両者の利点を理解しています。
特に、全国に支局を持つテレビ局が果たす役割は依然
として重要だとしつつも、報道の質を向上させるため
には、以下のような改善が必要だと訴えます。

透明性の確保:
報道の背後にある判断基準や意思決定プロセスを
視聴者に開示する。

記者の育成と独立性:
若手記者が自由に取材できる環境を整え、現場の
意見が上層部に届く仕組みを構築する。

報道姿勢の見直し:横並び意識を排除し、問題の本質に切り込む報道
を増やす。

また、メディアが視聴者の信頼を回復するためには、
過去の失敗を認めた上で、今後の取り組みを具体的に
示す必要があると語ります。

まとめ

石田健氏の発言は、日本のメディアが抱える構造的な
問題を浮き彫りにしました。
彼の指摘する“横並び意識”“サラリーマン化”は報道の
自由や公正性を損なう大きな要因となっています。

しかし石田氏は同時に、現場で努力を重ねている記者
やプロデューサーが多く存在することにも触れ、メデ
ィアの可能性を信じています。彼の言葉をきっかけに
メディア業界が自己改革を進め、より信頼される存在
へと変化していくことが期待されます。

今後も、石田氏の活動や発信に注目しながら、私たち
視聴者もメディアのあり方について考え続ける必要が
あるでしょう。