やべきょうすけ(本名:矢部 享祐)さんは、現在では唯一無二の存在感で映画やドラマに欠かせない俳優の一人です。
丹波哲郎氏の「丹波道場」で修行を積んだやべさんは、脇役から主演、さらには演出家やプロデューサーとしても才能を発揮するまでに至りました。
今回は、やべきょうすけさんの若手時代に焦点を当て、現在の活躍へのつながりを、詳しく紹介していきます。
やべきょうすけ(@yb4ksk)
Instagramより引用
目次
やべきょうすけ 丹波道場での修行
やべきょうすけさんの演技人生は、名優・丹波哲郎が主宰する丹波道場での厳しい修行から始まりました。
ここでは演技の基礎だけでなく、人としての在り方や現場での礼儀作法など、俳優として必要なすべてを体に叩き込まれました。
舞台に立つことよりも雑用の方が多い日々の中で、見て学び、失敗しては学び直すという繰り返しを経て、徐々に「演技とは何か」という感覚をつかんでいったのです。
やべきょうすけ バイト生活の現実
やべきょうすけさんの若手時代は、オーディションを通らないことが当たり前で、生活費を稼ぐために複数のアルバイトを掛け持ちする毎日でした。
役者という”夢と現実のギャップ”に何度も打ちのめされながらも、やべさんは「やると決めたからにはやり通す」という強い覚悟で前に進み続けました。
演技の仕事がなくても、ボクシングジムに通いながら体を鍛え、いつチャンスが来てもすぐに動けるように準備を怠らなかったのです。
やべきょうすけ 脇役という立場で磨いた表現力と存在感
やべきょうすけさんが出演する多くの作品では、いわゆる“脇役”とされる役柄が多く、その中には名前のない役や一言だけの台詞のものもありました。
それでも「一言でもその場に生きる人物を表現する」という信念を持ち、すべての役に全力で取り組んできました。
その積み重ねがやがて監督や共演者の目にとまり、現場での信頼を勝ち取ることにつながっていったのです。
やべきょうすけ『クローズZERO』での片桐拳役が転機
やべきょうすけさんは、2007年に公開された映画『クローズZERO』で、片桐拳という役柄を演じました。
この役が、俳優人生の転機となりました。
主人公にアドバイスをするチンピラという立場ながら、圧倒的な存在感を見せつけ、日本映画批評家大賞の助演男優賞を受賞するなど、その演技は多くの映画ファンに強烈な印象を残しました。
さらにこの作品では、原作者である高橋ヒロシ氏と親交が深かったこともあり、制作にも関わり、自らの本名である「矢部享祐」名義で原案協力もしています。
クローズZERO 2007(C)東宝
やべきょうすけ 演出家・プロデューサーとしての顔
やべきょうすけさんのキャリアは俳優業だけにとどまりません。
2011年放送のドラマ『QP』では第4話にて演出家デビューを果たし、同時に制作プロデューサーも務めるなど、クリエイティブな側面でも才能を発揮しました。
自らも出演しながら演出もこなすというマルチな活動は、長年の現場経験と演技への深い理解があってこそ成し得るものであり、これまでの努力が結実した瞬間でした。
まとめ
やべきょうすけさんは、丹波道場での厳しい修行から始まった俳優人生を、努力と覚悟で切り拓いてきた実力派俳優です。
若手時代にはバイト生活に追われながらも演技への情熱を絶やさず、脇役という立場で表現力と存在感を磨いてきました。
映画『クローズZERO』での片桐拳役をきっかけに注目を集め、助演男優賞の受賞や原案協力など、役者としての新たな地位を確立。
さらに演出家・プロデューサーとしても活動の幅を広げ、多才な一面を見せています。
